こういった疑問に答えます。
- APDの方が英語のリスニングが出来ない理由
- リスニングが出来るようになる具体的な方法
- 本当にリスニング能力が上がるの?実感するには?
APDだった私でも、1年ほどでTOEIC300点代から805点にまでスコアをあげることが出来ました。
スコアアップのおかげで、人事からTOEICの点数を評価してもらえたり、海外のサービスの運用や外国人の対応を任されたりとキャリアに良い影響もちゃんとありましたね。
結論:APDでもTOEICの英語リスニングは出来るようになる。
方法を解説しますが実際にやってみるかは、この記事を読んでから判断してください。
目次
APDの方が英語のリスニングが出来ない理由
まずAPD(聴覚情報処理障害)は英語のリスニングが出来ないわけではありません。
少なくとも、試験会場のような静かな場所では、日本語のリスニングが出来るのと同じように英語のリスニングが出来ます。
レベル的にはTOEICで800点取れるぐらい。日常会話程度であれば可能です。
まず何故、英語のリスニングが出来ないのか理由は下記4点です。
- 日本語に置き換えて理解している内に、聞き逃してついていけなくなる
- 音声は聞き取れても、日本語に置き換えないままイメージ化することができない
- 聞き進めると最初の方に聞いたことを忘れる(APD特にここ弱いですね)
- 単語と文章では音が変わり理解できない
上記を解決していけば自然と英語のリスニングは出来るようになりますし、TOEICの点数も上がります。
ではこれらを解決する方法を解説していきます。
APDでも英語のリスニングが出来るようになる方法
- まず日本語に訳すことを辞める
- 問題の先読みを行う
- 発音の勉強をする(超重要)
まず日本語に訳すことを辞める
APDの方だけでなく健常な方もリスニングが出来ない理由である
「日本語に置き換えて理解している内に、聞き逃してついていけなくなる」
「音声は聞き取れても、日本語に置き換えないままイメージ化することができない」を解決していきます。
これらはそもそも英語を聞き取る前提が間違っている人が多いです。
正しい認識
○英語を聞いたら、そのイメージに変換して理解する
間違った認識
×英語を聞いたら頭の中で日本語に置き換えてから、イメージ理解する
間違った認識でリスニングをしていると、情報処理にステップが一つ増えてしまいます。
そのためリスニングのスピードについていけず、理解が出来なくなってしまうのです。
そのため英語を聞いたらそのまま実物のイメージを呼び起こす訓練をしましょう。
皆さん「りんご」と聞いたら、いちいち日本語で「りんご」ってワードを頭に浮かべてから「りんごの実物」を連想しませんよね?
英語も一緒です。
「apple」と聞いたら「りんごの実物」を。「like」と聞いたら「好きという状態」を直に連想します。
すると日本語へ置き換えることなく、英語のまま理解出来るようになります。
練習方法としては日常に英語だけで考える時間を設けてみることです。
最初は「I'm hungry.」「I like it!」など本当に簡単な文章だけでもいいです。
すると、だんだんと英語を日本語に置き換えてから理解する癖が抜けていくため、この練習は最適。
1日10分でも大丈夫です。最初は10分でも疲れますが、徐々に出来るようになってきます。
問題の先読みを行う
では次に「聞き始めると最初に聞いたことを忘れる」を解決していきます。
APDの方は特にここが弱い人が多いです。
結論:リスニングはまず全部を理解しようとすることはやめましょう。
一つ理解出来ないと詰まって、その後の理解が完全に崩壊します。
そのため先に設問を読んで、何を聞きたいのか理解するのがおすすめ。
その場合、全部理解出来なくても、答えらしきところが聞こえたらそこだけ覚えておけばOKです。
また設問+選択まで全部読んでいたら、その間に問題の音声が流れてきてしまうので、選択肢は読まないでください。
No. 71 What does the speaker say about the repair?
(A) It is not required.
(B) It has been finished early.
(C) It will be inexpensive.
(D) It is covered by a warranty.
No. 72 When can the listener pick up his car?
(A) Today
(B) Tomorrow
(C) Next week
(D) In two weeks
No. 73 What does the speaker offer to do?
(A) Look for a used part
(B) Refund the cost of a charge
(C) Send an invoice
(D) Arrange a ride
こんな感じで何を聞きたいのかだけ知って、覚える情報は出来るだけ少なくしましょう。
選択肢は設問を解く時になってから高速で読むでOK。
もし今の問題で悩んで次の問題の先読みが出来そうになかったら、今の問題を捨ててでも次の設問の先読み時間を確保しましょう。
焦って次の問題に移ると、余計に分からなくなります。
発音の勉強をする(超重要)
最後に単語と文章では、音が変わり理解出来ないを解決します
まず英語は音そのものが、単語と文章では違ってきます。
例えば音の欠落(同じ音あるいは類似した音が続く場合に、一方の音が消える)や音の連結(ある単語の最後の音と次の単語の始まりの音とがつながる)ですね。
音の欠落:例)red dress [rèdréss], hot tea [hὰtíː]
音の連結:例)open it [óupnit], there is [ðὲəríz]
これらは結構有名だと思うんですが、問題はどうやって聞き取れるようになるかですよね?
- 実際に発音できるようにする
何故、こうなるのかというと、実は英語が聞き取れない原因は、発音出来ないからなんです。
聞き取れた英語しか発音出来ないと思い込んでいる方は多いと思います。
でも実際はその逆。発音できるから聞き取れるんです。
参考にICHIRO ENGLISHの「一撃で英語が聞こえるようになる!魔法のワーク」というこの動画。
この動画は【発音とリスニングの関係】をわかりやすく解説しているので、是非一度視聴してみてください。私の言っていることが少しは理解できると思います。
結論:それにはプロが作った、発音を勉強するのに特化した教材を使うのが一番です。
TOEICを805点まであげるのに、実際に私が使っていた教材を紹介します。
この本では発音記号ごとにどうやって発音しているのか、具体的な口の動きも指導してくれます。
また音が文章でどういった場合に繋がったり、欠落したりするのかなど、基礎的なことも網羅。
リスニングの第一歩はこの本なのでまずこの本で勉強しましょう。
こちらは単語の文字の並びから、どう発音するのかルールを解説してくれる教材です。
そのため、毎度辞書を引いて発音記号を見なくても文字の並びを見ただけでどんな風に発音するのかが分かるようになります。
これはリスニングの学習速度を急激に早めてくれるのでかなりオススメ。
もちろん先ほど紹介した英語耳の基礎あってのものなので、併用しましょう。
先ほどの2冊の仕上げとして良い教材です。
単語の発音よりも、文章になった時にどう音が変わるのかを重点的に解説してくれています。
よく使う実用フレーズを絞ってくれているので、実用性が高いんですよね。
正直これだけで勉強できる本ではないので、先ほどの2冊と併用すると効果を実感できます。
本当にリスニング能力が上がるの?実感するには?
私も確かに点数が上がったので絶対的な自信はあります。感覚ではなく、理屈でなんとかなることはAPDである自分だからこそ言えます。
ですがこの記事を書きながら思いました。
この記事読んで行動する人はいても、実感出来ず、すぐに挫折するだろうなぁ。
なぜなら、本当に英語のリスニング能力が上がったのかを確かめるのは難しいからです。
テストの点数は問題によってばらつきがあるので、かなりリスニング能力が上がらないと明確に実感出来ません。
モチベーションを保つためにも、効率よくリスニング能力をあげるためにも、やっぱり会話という実践がいるんですよね。この理論って。
私はだんだん英語が聞き取れるようになった感覚を、1ヶ月だけのフィリピン留学の間に実感出来ました。先ほど紹介した教材もその時使っていたものです。
ですが今はコロナですし、そもそも社会人には留学するような時間はありません。
なので、実践を通してリスニング力が上がったと感じられる解決策はこうです。
- 地域の英会話サークルに入って、発音とリスニングの機会を作る
- 外国人の友達と話す。外国人の友達がいなければバーなどでなんとかして作る
- アプリなどオンラインサービスでお金を払って実践の機会を作る
上記3つのうちのどれか。
(※外国人の恋人を作ってしまうという、最強の学習方法がありますが、再現性がありませんね。)
英会話サークルは、時間が決まっているので、仕事の時間と被らない人向け。
外国人の友達と話すのは、コミュ力強者だとOK。時間も自由ですし、一番融通が効きます。
オンラインサービスでお金を払ってでも、実践の機会を作るのは最終手段。でも正直一番社会人にとって無難な方法です。理由は時間も自分で決められますし、なによりお金を払ってるので、相手も必ず丁寧な対応をしてくれるからです。
リスニング能力が上がるモチベーションが欲しい方は、上記3つのうちどれかを必ず実践しましょう。
私が利用したことがあるものですと、ネイティブキャンプが、一番良かったです。
教師の先生も優しかったですし、こっちが何度聞き返しても嫌な顔一つしませんでした。ある程度教師のレベルは保っていますね。
※ちゃんとWifi環境が整っていないと、会話にならないのでLINE電話出来るくらいの通信速度は保っておきましょう。
7日間無料で試せるので、今のリスニングレベルを実感するためにもやってみた方がいいです。
まとめ:APDでもリスニングが出来るようになる
APDの私でも上記の方法でTOEICで800点台を取れるくらいには、リスニング能力が上がりました。
ちゃんとした理論に基づいているので、解説した方法を実践すればリスニング能力が上がることは保証します。
それでもこれで本当にリスニング力が上がるのか不安。という声もまだあるでしょう。
ですがこの数千円を投資できないのであれば、この先も英語のリスニング能力を上げるには、長期で海外に住むなどしないと厳しいです。
きちんとリスニング力が上がっているか、短期間で実感出来ないと不安なら実践の機会を作りましょう。友達でもオンラインサービスでもOKです。
それでは、今回はここまで。
英語の勉強に役立てば嬉しいです!